text by mai

Another Hostile Take Overのアルバムは新しいのにどこか懐かしく、Muddy Twins両者の好みが随所に散りばめられてて大好きなアルバムだ。
今回日本ツアー10回のうち私は5回見た。後方中央で音のバランス最高で聴けたライブは音楽的にも素晴らしかったし、前方間近で感じた彼らのオーラは尋常ではなかった。Andyが殆ど踊っていた日ありギターから手を離さなかった日ありそれぞれ違ったライブを堪能できました。
SEでは70's〜80'sなロックがかかっていて心地よい。客電が落ちて緊張が走るがTwelve Shots on the Rocksツアー(2003)から使っていたELOのTightrope(Sushiさんサンキュ)が流れ、お馴染みLacuのスティックバイオリン弾きが登場すると緊張がとける(笑)このTightropeの始まり方はその後あまり使われず、その代わりオープニングはマイケル以外のメンバーがブルースかレゲエなジャムを始め、そこにマイケルが走って登場しバンドに向かって「ほらほら そんなんじゃなくてロックンロールしようぜ!」みたいな小芝居でバンドを制止すると Back In Yer Faceの最高のイントロががなり始めるなんておもしろい演出もあった。一曲目は新曲で始めるところに興奮と新しい期待が湧き上がるというか、彼らのまばゆさに目もくらむのであった。

新しいギターとベースを迎えて 今度こそ本当に楽しみにしてたライブ、ステージの彼らを見ていて良い関係で繋がれているのがよくわかる。実際アンディ、コニー、A.c.は、普段も殆どの時間を3人で過ごしてるほど仲良しらしい。このギターに抱きついて生まれてきたみたいなレゲエマンのコニーはまぁとにかく男前である。アンディと弾き合う音も心地よい。ステージでは皆がお互いのプレイを楽しんでいるのが見れた。ある曲で、コニーが両手で弦をタッピングした時には歌っていたマイケルがそれに気づき「おっ♪」って感じでの笑顔でコニーに振り向いた。ギタリストに気に入らないプレイをされると容赦なく睨み付けるマイケルも知っているのでこれはやけに嬉しい。マイケルのメンバー紹介はコニーから始まる、回を重ねるごとコニーへの歓声は大きくなっていった、マイケルは遠慮がちなA.C.をファンにいっぱいアピールした それを受けてファンの歓声をもらったA.C.ははにかんだようにマイケルにサンキューといっていたのも微笑ましい。アンディのことは「時々 すげームカつくけど良い奴だ」と笑って紹介してた時があったっけ(笑)マイケルが以前からべた褒めしているLacuのドラムは前回に比べ目を見張るものでマイケルがA.C.と共にHanoiのバックボーンと紹介するまさにその通り。いつも笑顔でドラミングを楽しんでる姿は和む。Up Around The Bendが始まるときのLacuの潮吹きもハイライトの一つだ。

ライブ前半 新譜の曲がとても気持ちが良い。マイケルの歌の表現もギターの流れもすばらしくこうしてライブで全身で聴ける幸せをひしひしと感じたのだ。Better Highはライブで聴くと俄然良い。新曲の中に不意に現れる馴染みの曲。A Day Late A Dollar ShortのエンディングにMillion Miles Away(Two Steps収録)の一節をプレイしたときAndyは「Razzleっていう奴がいた、この曲は彼に」と短く言った。
ツアー前半プレイされていたNo Compromise,No RegretとCenter of my universeはいつかアンプラグドライブで聴いてみたい。
ツアーが進んでテンションが高くなってくるとこの2曲は削られ、大好きなYou Make The Earth MoveまでもUnderwater Worldに変更され、Another Hostile…よりTwo Steps From the Move(1984)からの曲がどんどん増えていくという嬉し悲しのセットリストとなったのであった。いつも同じライブじゃないところがまた魅力なんだけどね。 いつも違うといえば最終日福岡でのAndyのギターは素晴らしかった、本当に本当に。
普段ライブでフラメンコごっこや歌詞の当て振りに熱心(?)なAndyもファンの顔を見ながら投げキッスと笑顔を沢山振りまきながら、この日ギタープレイはいつもより多めで普段弾かないメロディまで弾くし その音もしっかり綺麗で この日は他に耳を向けることできないくらい魅了されました。本当感動したわけだけど、後になってもしかしてAndyがいつもこうだったら そんな普通のギタリスト、"つまらない"のではないかと思ったりしました...(まーなんて暴言)。 マイケルが歌上手すぎてもつまらないし あの時々「あら?」っていう不安定さも好きなんですね♪

マイケルの自己紹介ですごく胸に突き刺さったのが大きい声で強くハッキリと「I am I ! and myself !!」と言ったとこ。すごい…。これはお守りにしたくなる程インスパイアされた言葉です。さすがマイケルモンロー、あ、流石といえば総スパングルの新しい衣装もより輝きを増してライトが当たるとこれまた綺麗☆。しかし大好きで買ってるはずのこのジャケットに着替えると キラキラ星人の愚痴が「これ着心地悪いんだよねー、暑いし髪の毛ひっかかるし〜」って… おちゃめ。
最後の曲I feel Alrightにインサートされてる曲は(よくマイケルがステアリングする格好するところ)は何だろうと気になってたんだけどGolden EaringのRadar Loveということが判明。これすごいカッコいい(涙) 福岡ではちょっと長めにやってました。こんな渋い曲からMotorvatin'のようなロカビリーなLoveもキャピキャピ演るとこがHanoiらしくて楽しい楽しい♪

Twelve ShotsからのObscured〜Delirious、People like meもすごく感動的。
やはりHanoi RocksがRebornってことになって、Hanoiファンにとっては心情的に 多少なり"乗り越えなくてはいけないもの"っていうのがいろいろとあった(ある)わけでぇ〜。そんないろんな気持ちと葛藤を重ねながら聴いた曲だったというのもありObscuredなんて特別。まー単純にやっぱりこの流れはカッコいい!っていうのもあるんですが。ObscuredのBeen Obcsured...のところを会場揃って歌ったのもとても感動。いろいろあったけど 今のこの5人でやってる事がすごく幸せそうで安心を取り戻してる二人見てると本当涙ホロリと来ちゃったわけです。ひとつのバンド(アーティスト)を長く見続けるってこんなに面白いことなんだって今回初めて実感しました、そしてこんなに素晴らしいバンドのファンサイトの管理人やってるのかと思ったら今更 自分にビックリですよ。余談だけど福岡の会場で受付のカウンターの中にあったPCの画面が表示してるのがHanoi GuysのTop pageでなんかとても嬉しかったです(照)。

ConnyとA.C.は日本のHanoiファンに自分達が受け入れられるか不安だったもしれない、アンディやマイケルが「もっと前に」と彼らを促す場面も最初あったけれど、ファンに受け入れられたのを実感しどんどんアピールするようになっていった気がする。コニーと話す機会があった時に「コニーとA.C.がHanoiに入って嬉しい」と伝えたら、「最高のほめ言葉 そう思ってくれて嬉しい」と最高の笑顔でした。マイケルには「素晴らしいプレイヤーが入って良かったね」と言ったら「彼らは最高!! シンガーもカッコいいっ!」と騒ぎつつ自分で照れ笑いしていました(笑)今後 ライブを重ねてまた違った雰囲気になったライブを見せてくれるのかもしれない。近いうちの日本ツアーもう一回 ひたすら希望!
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